療育スキル

【教材選びのポイント】療育支援で既存のプリント教材を選ぶときのポイント3選

ke-sensei
キーワード

療育 プリント 選び方

  • 子供への支援が思いつかない
  • 療育で使うプリントを選ぶ基準は?
  • 自分の療育に自信がない。

療育では、学習・運動・SST・指示理解など、支援の幅がとても広いですよね。
そのため、用いる教材も施設や先生によってさまざまです。
療育や支援学校向けに販売されている教材を使ったり、インターネット上で無料の教材を探して活用したりする場面も多いと思います。

では、みなさんはどんな基準でプリント教材を選んでいますか?

今回は、作業療法士として長年療育に携わってきた経験から、
「療育支援でプリント教材を使うときに押さえておきたいポイント」を紹介します。
「どんな教材を使えばいいか迷う」と感じたときに、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人
Ke先生
Ke先生
けーせんせい
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「子どもと、その子に関わるすべての人が幸せでありますように。」
地域で子どもの発達を支えてきた作業療法士。
『楽しい』ことが好き。
だから支援でも第一優先は子どもが楽しいと感じること!
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療育でプリント教材を選ぶときのポイント

療育支援では、学習支援・SST・聞き取り課題・視覚トレーニングなど、さまざまな活動でプリントを使う機会があります。
その際に気をつけたいポイントは、以下の3つです。

プリント選びのポイント!
  • 情報量が少ないものを選ぶ
  • その子に合った難易度のものを選ぶ
  • フォントに注意して選ぶ

それぞれについて詳しく解説していきます。

1. 情報量が少ないものを選ぶ

プリント教材の情報量は、少なければ少ないほど理解しやすく、良い教材といえます。

発達特性のある子どもの中には、ワーキングメモリの機能が弱かったり、視覚的な情報処理が苦手だったりする子も多くいます。

そのため、本来学ぶべき内容以外の要素が多いと、理解の妨げになることがあります。

イラストが多いプリントは、注意や思考がそちらに向いてしまうこともあります。

もちろんイラストには、お子さんの興味を惹くメリットがありますが、それは「補助」にすぎません。

まずは教材そのものの内容で興味を引き出し、「学びたい」「できるようになりたい」という意欲を持てるような関わり方を意識しましょう。

2. その子に合った難易度のものを選ぶ

プリントを選ぶ際には、難易度の調整が欠かせません。

特に学習支援では、学校で学んでいる内容が必ずしも学年相応とは限りません。

今その子にとって「ちょうどいいレベル」がどこなのかをしっかり確認しましょう。

難易度は「その子の実力より少しだけ難しい」ものを選ぶのが理想です。難しすぎると失敗体験が増え、逆に簡単すぎると意欲が下がってしまいます。

日々、お子さんの状態を丁寧に観察・評価し、適切な難易度を見極めましょう!

3. フォントに注意して選ぶ

プリント教材に使われるフォントには、明朝体・ゴシック体のほか、デザイン重視の可愛い書体などさまざまなものがあります。

文字の形を認識できるお子さんであれば問題ありませんが、未就学児や文字を習い始めたばかりのお子さんには注意が必要です。

特に「さ」のように、フォントによって2画目と3画目がくっついているものと離れているものがあります。

後から修正するのが難しい場合もあるため注意が必要です。

教材を使う前にフォントを確認し、自作する際にもフォント選びには十分気を配りましょう。

本当にプリント教材が必要か考える

療育で使用するプリントの選び方についてポイントを解説してきましたが、本当にその子にとってプリントは必要ですか?

療育を始めたばかりの先生ほど、既存の教材に頼りがちです。
しかし、改めて思い出してほしいのは、「療育支援はプリントだけで成立するものではない」ということです。

たとえば学習支援でも、具体物を使った方が理解が深まりやすい場合があります。
また、プリントをそのまま使うのではなく、切ってくじ引きのようにして提示するだけでも、情報量を減らしつつ楽しく取り組めます。

学校ではプリント中心の学習が多い子もいます。
だからこそ、療育の場では「ここでしかできない支援」を意識し、施設の役割を再確認していきましょう。

まとめ

今回は、療育現場でプリント教材を選ぶときに気をつけたいポイントを紹介しました。

あらためて確認したいのは、「療育で行う支援はプリントにこだわる必要はない」ということ。
プリント教材を使う場合には、次の3点を意識してみましょう。

プリント選びのポイント
  • 情報量が少ないものを選ぶ
  • その子に合った難易度のものを選ぶ
  • フォントに注意して選ぶ

本サイト「療育の引き出し」では、情報量をしぼったシンプルな教材無料で配布しています。(商用利用も無料)
療育施設やご家庭、学校などで、ぜひお子さんに合った教材を見つけて支援にご活用ください。

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