保護者向け

【言うことを聞いてくれない!】子どもにやってほしい事を伝えるコツ

ke-sensei
キーワード

子育て 伝え方 言葉

  • こどもが全然言うことを聞いてくれない!
  • 朝の準備がいつも間に合わない
  • 子どもとの話がいつも噛み合わない気がする…

朝の身支度・ごはん・トイレ・着替え・靴を履く・おもちゃの片付け・手洗いなどなど…

子どもとの生活はいつでも、やらなせなきゃいけないことの連続。

そんな中、「○○やって!」と言ってもなかなか子どもが動いてくれない事があります。

この記事では、「子どもにやってほしい事を伝えるコツ」を伝授していきます。

この記事は次のような人にオススメ!

  • お子さんへの「伝え方」を知りたい人。
  • お子さんがなかなか言うことを聞いてくれない人。
  • お子さんの発達がゆっくりだと言われたことがある人。

この記事が、親と子のすれ違いを少しでもなくすきっかけになるはずです!

ストレスや苦労の多い子育てを少しでも楽になることを願って

それではどうぞ!

この記事を書いた人
Ke先生
Ke先生
発達作業療法士
Profile
地域の療育現場で働く作業療法士。
わたし自身長く療育に携わってきてもお子さんとの関わりについて日々悩むばかり。
悩む中で得られた知識や経験を共有し、同じ悩みを持つ方の力になれればと思いブログをはじめてみました!
『楽しく学べる!』をコンセプトに療育に関する知識や技術を発信していきます!
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子どもに「伝わらない」原因

人と動物の大きな違いは「言語」だと言います。

言葉の力が未熟な子に、大人が「普通」に伝えても伝わりません。

では、言葉はどのように発達していくのか軽く見ていきましょう。

自分の子の言葉の発達状況と照らし合わせてみましょう!

表を見てわかる通り、言葉の発達には「理解」「表出」2つの面があります。

  • 理解:言葉自体の意味を理解する力。1度にわかる言葉の数が増えていく。
  • 表出:話す力。単語から文章で話せるようになっていく。

「言ったことを全然やってくれない!」という状況になる場合、

お子さんの「言葉の理解」の発達状況に大人の伝え方が合っていないことが多いです。

【言葉を理解する力】に合わない 『抽象的言葉』

『 はやく準備して! 

忙しい朝につい言ってしまう言葉です。

ですが、お子さんの「言葉の理解」の発達状況に合っていないと伝わっていません。

  • 「はやく」の意味が分からない。
  • 「準備」とは何を指しているのかわからない。
  • 「して」が「する」と同じ意味と理解できない

大人は、抽象的な言葉や複数の意味を含む言葉を多用しまいがちです。

目に見えないものを表す言葉
  • あれ・あっち・こっち・これ
  • うえ・した・みぎ・ひだり・まえ・うしろ
  • 早く・ゆっくり
  • もっと・いっぱい・おおい・すくない
  • やって・して
  • きのう・あした・こんど

目に見えない抽象的な言葉理解するのが難しい部類の言葉です。

お子さんの言葉の理解力の発達状況によってはうまく伝わらないでしょう。

【言葉を理解する力】に合わない 『言葉の数』

『 ズボンはいたら靴下も履いてね。 』

先ほどの発達の表をもう一度見てみましょう。

言葉の発達は「単語」の意味を理解するところから始まり、文として理解するのは3歳前くらいになってからです。

『 ズボン はいたら 靴下も 履いてね。 』

お子さんの発達状況によっては、単語を複数つなげた話し方は理解ができません

言語発達の遅れや、ワーキングメモリが低いことにより、複数指示の理解が難しい場合もあります。

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子どもに「伝わる」話し方

ここから、確実に子どもに伝える話し方について解説してきます。

今回説明するのは、「やってほしいことを確実に伝える方法」です。
お子さんとの雑談や、たわいない会話も生育にとって重要なものです。
使い分けを前提に読んでいただければ幸いです。

よく使う単語+ジェスチャー

『 はやく準備して! 

と、伝えても伝わらない原因は、言葉が抽象的であったためでした。

伝えるために、抽象的な言葉を、具体的で子どもとの間でよく使う言葉に変えましょう。

伝わらない言葉
伝わる言葉
  • やって
  • 準備して
  • あれ これ それ
  • 靴下はいて
  • おもちゃ入れて
  • バッグもって

具体的でよく使う言葉に変換したら、ジェスチャーも加えましょう。

着る・履く・脱ぐ・持つなどの動きを表す言葉を「動詞」と言います。

動詞の習得は物の名前(名詞)のあとですから、動詞を交えて伝えたいときにはジェスチャーも有効です。

『 はやく準備して! 』

『 ズボン履くよ(+履く真似) 

子どもの使う単語量に合わせる

『 ズボン はいたら 靴下も 履いてね。 』

話し方が具体的であっても、単語量が多いと理解が難しいです。

一度に伝える単語の量は『子どもが使う単語量』に合わせましょう。

子どもの話し方に大人が合わせる 例

子どもが単語で話す ▶ 「 ズボン 」

子どもが2語文で話す ▶ 「 ズボン はく 」

子どもが2語文+助詞で話す ▶ 「 ズボン を はく 」

時間がない時に、やってほしいことがあるときにはお子さんの話し方に合わせましょう

※実際は表出が2語文であってもそれ以上の理解力は備わっています。

ですが「絶対に今やってほしいこと」を確実に伝えるには、お子さんの話し方に合わせるのが良いでしょう。

まとめ

朝の忙しい時間や、子どもに自分で準備をしてほしい時など「やってほしいこと」を伝える場面はよくありますよね。

そんなとき、大人と会話するときのような伝え方では伝わりません。

確実に伝えるコツ

抽象的な言葉× ▶ 子どもがよく使う単語+動詞はジェスチャー

長々伝える× ▶ 子どもが使っている単語量に合わせる

お子さんに伝わりやすい伝え方に工夫するだけで、日々の子育てでストレスに感じることが減るかもしれません!

伝わらない!を減らして心穏やかな育児ライフを!

忙しい時、時間がないときこそ伝えかたを工夫してみましょう!

Xからの読者コメントをお待ちしています。
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ABOUT ME
Ke先生
Ke先生
発達作業療法士
地域の療育現場で働く作業療法士。
わたし自身長く療育に携わってきてもお子さんとの関わりについて日々悩むばかり。
悩む中で得られた知識や経験を共有し、同じ悩みを持つ方の力になれればと思いブログをはじめてみました!
『楽しく学べる!』をコンセプトに療育に関する知識や技術を発信していきます!
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