【療育は無駄?】療育の成果が出ていないと感じた時に読む記事


療育 無駄 効果
- 療育に通い始めたけど、何も変わらない。
- このままこの施設に通わせて大丈夫?
- いつになったら子どもは変わってくれるの?
児童発達支援施設や放課後等デイサービスは、発達を支えるための福祉施設であり、なにかしらの困り感があるからこそ通うと決めたはずです。
それなのに、いつまで経っても子どもの様子は変わらず。
成果も見えないのに通わせることに疑問を感じてしまうことはよくあることです。
今回は、『療育の成果を実感できない』と感じている時にどのように考えると良いか解説していきます。

この記事は次のような人にオススメ!
- 療育にこのまま通わせるか悩んでいる方。
- 療育施設の変更を考えている方。
- これから療育に通わせたい方。
大切なお子さんだからこそ、成長に関して悩むのは当然です。
大変な子育ての中、少しでも心が軽くなることを願って療育のプロとしてのアドバイスを書かせていただきます。
ぜひ最後までご覧ください!
どうして療育の成果が実感できないのか

「療育に通わせているのに、子どもの成長を実感できない」と思うことは、よくあることです。
そう感じてしまうのには、原因がいくつか考えられます。
- 療育の成果を先生が教えてくれないから。
- 子どもの些細な変化に気づいていないから。
- 療育は急激な成長を目標としていないから。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
療育の成果を先生が教えてくれないから
療育の形態は「個別」「集団」「運動」「学習」「プログラミング」「生活自立」など様々。
どの療育施設においても「児童指導員」や「教師」「リハビリ専門職」など、資格を持った先生が支援を担当し、先生方は子どもの様子を注意深く観察しています。
本来は先生からお子さんの状態や情報をお話しするはずですが、お子さんの状態や情報を教えてくれない事がよくあります。
- 施設の仕組み上、入れ替わりの問題などで話す時間がないから。
- 先生の知識や経験不足で話せないから。
- 保護者の皆様への説明を重要視していないことがあるから。
お子さんの様子を保護者の方にお話するには、それなりに「知識」と「経験」が必要になります。
新人の先生や、「教育・介護・医療」など全く別の畑で経験を積んだ先生が担当の場合、保護者への説明ができるほどの知識や経験を持っていないため話せない場合があります。

もちろん、新人の先生方も良い先生であれば徐々にお話をしてくれるようになってくれます!
また、先生個人の問題だけでなく、施設全体の仕組みとして保護者の方へ説明する時間をそれほど作っていないことがあります。
お子さんの様子を先生に相談したい場合、「相談支援」という仕組みが療育にはあります。
先生に「相談支援の時間が欲しい」と伝えることで施設側は保護者の方々との面談時間をつくってくれます。
子どもの些細な変化に気づいていないから
子どもは、非常に些細な変化によって発達していきます。
例えば、『ひらがなが書けるようになる』ことが目標になったとしても
- ひらがなに興味をもつ。
- 自分の名前の平仮名を知る。
- 読める平仮名が増えてくる。
という、平仮名そのものの成長と同時に、
- クレヨンなどを握る。
- 殴り書きをする。
- 指先で持てる。
- 力を調整する。
という手の力も順序よく成長していくことで
やっと『ひらがなが書けるようになる』という目標が達成されます。
このように、昨日できなかったことが、今日できるようになるものではありません。

もちろん、新しいやり方を知ることにより
いきなりできることが増えるように感じることもあります。
その他、注意の散漫さや言葉の獲得などもステップを踏んで徐々に獲得されていきます。
お子さんの行動をよく観察することで、今まで気づけなかった些細な変化に気づけるようになることでしょう。

さらに、些細な変化に気づいて子どもを褒めてあげることで、よりお子さんはモチベーションが上がって頑張ってくれますよ
療育は急激な成長を目標としていないから
そもそも療育自体も急激な変化を目標とはしていません。

お子さんの発達の速度を加速させるものでも、「普通」を目指すものでもありません。
お子さんが持って生まれたものを上手に活用する手段をみつけたり
新しい動きや学びを経験することで「経験の機会損失」を避けたり
根本的な自信を育むことで、新しいことにチャレンジする気持ちや他者とやり取りする楽しさを見出す。
そんな場所が療育の場です。
もちろん先生の教えでいいやり方を見つけ、「やり方を変えること」でできなかった動作が急にできることもあります。
しかしそれは元々お子さんが持っていた能力を引き出したに過ぎませんから、発達を促進したというものではありません。
したがって、短期的に見ると療育が効果を発揮していないように感じてしまうこともあって当然なのです。
成果が実感できない時にやるべきこと

では、せっかく療育施設に通わせているのに成果が出ないと感じ続けた場合、どのように行動するべきかを解説していきます。
- 先生に活動での様子を聞いてみる
- 子ども様子を注意深く観察してみる
- 療育施設を変える
先生に活動の様子を聞いてみる
療育の先生は経験や知識に差はあれど、一定時間お子さんに真剣に向き合っていることに変わりはありません。
なかなか活動の様子を話してくれない先生であっても、案外保護者側から質問をすることでたくさんの情報を教えてくれることがあります。

相談支援を行うことは、療育施設側にとっても
お金の面や利用終了予防につながるメリットがあるため、
実は積極的にやりたいと思っています。
お子さんの状態や心配事は積極的に先生に聞いてみましょう。

実は…たくさん質問してくれる保護者の方が、先生的にもありがたいと感じています!
子どもの様子を注意深く観察してみる
上に書いた通り、子供は些細な変化の連続で発達・成長していきます。
お子さんの状態を観察することは、専門家でなくて保護者の皆様でも可能なのです。

だけど、1日中子どもの様子を見ておくなんて無理だよ…。
忙しい子育ての中でずっと子どもの様子を観察しておくことは、体力も時間も使いますから到底無理ですよね。
そのため、せめて療育の時間。もしくは月曜日の宿題の時間だけ。など
特定の時間を切り取ってその時間だけはお子さんの様子を観察してみましょう。
長い時間一緒にいる家族だからこそ、集中して観察することで普段見落としているお子さんの変化に気づけるかも!

子どもの変化に気づけたら、その成長をたっくさん褒めてあげましょうね!
療育施設を変えてみる
どうしても今通っている療育施設が合わないと感じた場合、通う療育を変えることも視野に入ります。
療育施設は、様々な形態がありますし、所属する先生によって大きくその施設の色や雰囲気が変わります。
今の療育施設が子どもの大事な成長時期に合っていないと感じた時には、まず施設の先生や管理者に相談し、それでも合わないと感じた時には変更することも手段です。

個別か集団か。で悩んだ時にはコチラの記事を参考にしてみましょう。
まとめ
せっかく療育施設に通っていても、効果を実感できないと子どもにとってだけでなく時間を作っている保護者の皆様にとってもストレスになると思います。
効果を実感できない原因としては、以下のものが挙げられます。
- 療育の成果を先生が教えてくれないから。
- 子どもの些細な変化に気づいていないから。
- 療育は急激な成長を目標としていないから。
これらの原因から、保護者の皆様が行動するべきことは以下の通りです。
- 先生に活動での様子を聞いてみる
- 子ども様子を注意深く観察してみる
- 療育施設を変える
効果や成果を実感できないと思ったら、まず療育の先生や管理者に相談してみましょう。
コミュニケーションをとることで、お互いの気持ちのすり合わせができたり、お子さんの変化を専門的視点で知ることができます。
ぜひ、保護者の皆様から声をかけてみてください。

「親が変われば子どもも変わる」という言葉があります。
お子さんの変化を望んだ時最初に変わるべきは親だということも心の片隅に置いておいてください。
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