【トミカが子どもを育む】「トミカ」で広がる子どもの世界 ― 遊びから育つ『言葉・想像力・社会性』

2025年、トミカは発売から55周年を迎え、初のファン感謝祭「TOMICA OWNERS MEETING」も開催されます。
今やトミカは、子どものおもちゃとしてだけでなく、大人のコレクションアイテムとしても人気を博しています。
この記事では、そんな長年愛され続けるトミカの魅力を改めて振り返りながら、
トミカというおもちゃを通して、子どもの成長をどのように支えることができるのかを考えていきます。

地域で子どもの発達を支えてきた作業療法士。
『楽しい』ことが好き。
だから支援でも第一優先は子どもが楽しいと感じること!
トミカとは?
トミカは、タカラトミーが1970年に発売したダイキャスト製ミニカーシリーズです。
本物の車をもとにしたリアルなデザインと、小さな子どもの手でも扱いやすいサイズ感が人気の秘密。
これまでに1,100種類以上の車種が登場し、消防車やパトカー、バスなど、子どもたちの身近な乗り物が揃っています。

親世代が遊んだトミカを、今は自分の子どもが手に取っている――
そんな“世代をつなぐおもちゃ”としての魅力もトミカの大きな特徴です。
トミカ初のファン感謝祭「TOMICA OWNERS MEETING」
世代をこえて愛されるトミカは、今年55周年を記念して初のファン感謝祭を開催します。

「TOMICA OWNERS MEETING」は、これまでトミカを支えてきたファンの方々へ55年分の感謝を伝え、交流し、共に未来を創り出していくことをコンセプトにしたイベントです。(公式HPより引用)

子どもだけでなく大人も楽しめる展示や体験が用意されているようです。
入場は無料ですが、日時指定のチケットが必要なため、参加予定の方は早めに公式サイトをチェックしてみてください。
トミカ遊びが育む力
ここからは、トミカを使った遊びが子どもの発達にどのような良い影響を与えるのか、
療育の現場で長年作業療法士として関わってきた経験をもとに解説します。

① 言葉や想像力を育む
トミカは単に「車を走らせて遊ぶ」だけのおもちゃではありません。
遊びの中で「ぶーぶー」「はしる」「はやい」などの言葉が自然に生まれ、
やがて「かっこいい」「すごい」といった抽象的・感情的な言葉へと発展していきます。
また、トミカの街シリーズ(お店や道路など)を使うことで、
日常生活の場面をイメージしながらごっこ遊びへと発展していきます。

この過程で、子どもは言葉の使い方や他者とのやり取りを学び、
想像力とコミュニケーション力を自然に育んでいくのです。
② 社会的スキルを学ぶ

トミカ遊びは、交通ルールや社会のマナーを学ぶ絶好の機会でもあります。
遊びの中で「信号が青になったら進む」「順番を守る」など、社会のルールを自然に身につけることができます。
さらに、兄弟や友だちと一緒に遊ぶ中で、
「譲り合う」「待つ」「相手の意見を聞く」などの社会的スキルが育ちます。
これは将来の集団生活や学校場面にもつながる大切な力です。
③ 空間認知能力や手指の動きを育てる
トミカは小さくても精巧に作られた立体的なおもちゃです。
遊びながら自然と立体構造を理解し、空間認識力を養うことができます。
また、トミカは少し押すだけでスムーズに動くため、
子どもは力加減を意識しながら手指をコントロールします。
この微細な力の調整は、のちに字を書く・工作をするなどの基礎力にもつながります。
まとめ

今年55周年を迎え、今もなお世代をこえて愛され続ける「トミカ」。
その人気の裏には、子どもの成長を支える多くの要素があります。
近年は動画やゲームなど、平面的な遊びが増えていますが、
実際に手に取り、動かし、想像を広げる「トミカ遊び」には、
子どもが自ら考え、感じ、表現するための大切な体験が詰まっています。
お子さんと一緒に遊びながら、
「かっこいいね」「どうやって走るのかな?」と声をかけてみてください。
トミカの小さな世界の中で、お子さんの豊かな成長がきっと見えてくるはずです。







