【療育スキル】 新人療育者が1番最初に身に着けるべき技術 ー 観察力 ー

療育 観察 評価
- 支援何したらいいかわからない。
- 子どもの様子をどうみたらいい?
- 苦手さの原因がわからない。
療育はさまざまな知識・技術の塊です。いわば職人技といっても過言ではありません。
そんな療育者になるためにまず最初に身に着ける技能とは何なのでしょうか?
私は療育施設で作業療法士として何年も働いてきた経験から、まず身につけるべき技能は子どもの様子を事実のまま見ることのできる「観察力」だと思っています。
今回はその「観察力」について解説するとともに、そのコツについても伝授していきます。
地域で子どもの発達を支えてきた作業療法士。
『楽しい』ことが好き。
だから支援でも第一優先は子どもが楽しいと感じること!
観察を身につけよう
作業療法の世界でも観察力はとても重要な技術です。
私も学生時代には、実習で観察したことをレポートにまとめる実習を2か月と2週間行いました。

長い時間をつかって学ぶべきほど観察は重要だということですね!
では、今のあなたの観察力はどのくらいでしょうか。
次の項目では今自分の観察力をチェックする方法をお教えします。
ぜひやってみてください。
自分の『観察力』をチェック!
この手順を踏んで自分がいかに担当の子を観察できていたか実感できるはずです。
ポイントはとにかく細かく事実だけを思い出すことです。人は主観的に感じたことも事実と誤認しがちな生き物ですから意識的に客観的事実のみを書いてください。
どうしても思い浮かばない方はここをクリック
来所時お子さんの表情は?なにか話した?目線はどこを向いていた?どっち足から靴を脱いだ?挨拶は何と言った?保護者とどのくらいの距離感で来た?脱いだ靴はどっちの手でもってどこにどのように置いた?玄関から支援ブースに行くときの歩き方は?何か会話をした?

あれれ、意外と思い出せない…。
そうなんです。観察力は鍛えなければ実際の支援でも使うことはできません。
では、次から観察力を鍛える方法を解説してきます。
観察力を鍛える方法
観察力を鍛える方法はいたってシンプル!
とにかく事実をたくさん見つけ出すクセを付けることです。
以下のポイントを押さえて観察力アップのトレーニングをやってみましょう!
- 切り取る時間は30秒
- できれば動画撮影する
- 書き出す
切り取る時間は30秒
最初は短い時間でいいので、どんなに小さなことでも気づくクセをつけましょう。
具体的には30秒の中で、たくさんの事実を見つけるトレーニングをします。

わたしも初心者時代よくこの方法で観察力を鍛えました。実際やってみると30秒って結構長いんです。回数をこなすたびにいろいろな事が見えるようになってきます。
切り取る30秒の場面はどんな場面でもOK。オススメは玄関を開けてからの30秒です。
どのお子さんも玄関を必ず開けて来所するので、毎回観察のスタートラインを統一できるので、「見ていなかった!忘れてた!」を防止できますよ!
できれば動画撮影する
この30秒観察トレーニングは、できれば動画を撮影して行うとさらに良いです。
何度も同じ場面を繰り返しみていると1度では見れなかった事実がみえてくるはずです。

いやでも動画は…著作権の問題もあるし。事業所では動画撮影自体を禁止されてるし…ハードル高いなぁ。
そんな方は多いですよね。実際今私が見させてもらってる事業所も安易に度が撮影できる環境ではありません。
そんな方でも大丈夫!なぜなら…
30秒トレーニングは子供が対象じゃなくてもいいからです!
家族や友人の何気ない日常の30秒を切り取って動画撮影し、観察してみましょう。
わたしも学生時代からよくやっていました。人の動きを観察することのハードルをまず下げることが重要です。
書き出す
そして最も大切な事は書き出すことです。
アウトプットすることで人は考えを整理できます。
自分がどんなことに気づいたのか必ず書き出してください。
書き出すとなると意外と書けないことに気付くはずです。
最初は30秒で10個観察したことをかけるところを目標にしましょう。そこからは、20個、30個とどんどん増やしていけるといいですね。
でも書くものはノートでも、プリントの裏でもなんでもOK!
こちらのKe先生が実際に観察力トレーニングで使用していた様式も使ってみてください!
観察するときに「どんなとことに注目すればいいのかわからない!」という方はこちらの記事が参考にしてください!
まとめ
新人療育者が1番最初に身に着けるべき技術は「観察力」
観察力を鍛えるトレーニングのポイントは3つ
- 切り取る時間は30秒
- できれば動画撮影する
- 書き出す
支援を行う上で重要な観察力について解説しました。
トレーニングで鍛えて自分のスキルアップをしていきましょう!