【4歳の発達理解】 体・認知・社会性の発達をまるっと理解しよう
4歳 発達 療育 体 認知 社会性
- 4歳の子って何ができるようになるの?
- 年少さん、年中さんの子にどんな療育をしたらいい?
- とりあえず発達の順番を知りたい。
療育施設でお子さんへの支援を提供するうえで、「子どもの発達段階」を理解しておくことはとても重要です。
発達の流れを知ることで、今どの段階にいるのか、そしてこれからどんな力を獲得していくのかを把握し、適切な支援や活動内容を考えることができます。
この記事では「3歳の子ども」が1年間でどのように成長していくのかを、体・認知・社会性の3つの側面から解説します。
療育や保育の現場で関わるお子さんを思い浮かべながら読んでみてください。
この記事を書いた人
地域で子どもの発達を支えてきた作業療法士。
『楽しい』ことが好き。
だから支援でも第一優先は子どもが楽しいと感じること!
4歳 発達の全体像

4歳になると、自分でできることがさらに増え、親から離れて行動できる時間が伸びます。
また、相手の気持ちを考える力やルールを理解する力が発達し、同年代の友達とルールのある遊びを始める時期でもあります。自分の気持ちを言葉で表現できるようになるため、喧嘩も徐々に言語的なものに変化していきます。
他者との関係性を構築する上で失敗も多いですが、その失敗経験も子どもの社会性の基盤形成に繋がっていきます。
【4歳】体の発達

片足跳び(けんけんぱ遊び)ができるようになります。片足立ちの持続時間はそれほど長くはありませんが、3歳児に比べると片足になっても安定感を感じます。
また、自分の体を認識する力(ボディーイメージ)の向上が見られます。それに伴い、排泄後のあと処理や入浴後の拭き取りなど、自分の目に見えない体の部分に対しても手を伸ばして使うことができるようになります。
手指の細かな動きに関しては、両手の協調動作や、手指をバラバラに動かす分離運動がスムーズになることで、ハサミで形を切り抜くことができるようになります。
| 粗大運動 | 片足跳び(けんけんぱ)ができる。 |
| ボディーイメージ | 排泄後のあと処理、入浴後の拭き取りなどが自立。 |
| 手指 | 両手の協調動作、分離運動能力が向上。ハサミで形を切れる。 |
【4歳】認知の発達

形の認識に関しては、斜めの認識が進み始めます。それに伴い、三角のなぞり書きが可能になります。
また、ひらがなにも興味を持ち始め、5歳になる頃には、ひらがなで書かれた自分の名前が読めるようになります。「僕の〇〇だ」とひらがな1文字に対して自分の名前と照らし合わせて読もうとする様子が頻繁に見られる時期でもあります。
数の理解に関しては、数字の歌など補助的手段を使わなくても、安定して数唱が10まで可能になります。
言葉の理解に関しては、食べ物・乗り物などの概念的理解が進むことで、カテゴリ分けが安定して可能になります。
他者とのやりとりは、接続詞を多くつかうようになり、「だから」「だって」を使って自分の気持ちや理由を話そうとする様子が増える時期です。
| 形の理解 | 斜めの認識能力向上。三角のなぞりが可能。 |
| ひらがなの理解 | ひらがなに興味を持つ。自分の名前が読める。 |
| 数唱 | 10まで可能。 |
| 言葉 | 「食べ物」「乗り物」などカテゴリ分けが可能。 |
| やりとり | 接続詞を多用。「だから」「だって」を使って気持ちを話す。 |
【4歳】社会性の発達

自主性が顕著になり、親から離れて行動することが増える時期です。
一方で社会的なルールや仕組みの理解が進むことで、一般的に好まれる行動をとることで、大人に褒められたがる様子を示します。
また、3歳児に比べ相手の立場になって考える力が非常に向上します。
遊びのルールを理解できる認知の向上と、相手の気持ちも理解力向上に伴い、ルールを守ったり、順番を待つなどの行動が安定して行えるようになります。
まとめ
4歳から5歳までの1年間で体、認知の能力が伸びることで同年代の他児と上手に関係性を作れるようになってくる時期です。
集団生活の基盤の安定と、日常生活動作の自立に伴い、本人の成長に感動する保護者の方が多いです。
一方で親が子どもの自立についていけないケースもあります。
過度な大人の干渉が子どもの自立心を妨げてしまうこともあるので、先生は本人の成長を言語化してあげて保護者の方が子どもを信頼できるよう関わってあげましょう。


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